株式会社GeekBeer一年目の振り返り

by yunoda

株式会社GeekBeer代表取締役のyunodaです。創業してはや一年が経とうとしています。 社長業も一年目ということで、せっかくに機会なので振り返りを文章にしておこうと思います。

なお、この投稿はEngineMaker界隈 Advent Calendar 2024の24日目の記事になります。EngineMakerは弊社プラントが入っているビルの2〜4階で営業しているシェアハウスになります。ぜひこちらもご贔屓に。

さて、一年目の振り返りといいましたが、実際には0年目のお話があるので、少々。

弊社GeekBeerのスタートを決意したのは、2023年の夏頃です。この頃はわたしはまだ雇われエンジニアとしてメタバース関係の仕事をしていました。コロナ不況というよりむしろコロナ特需があっていい経験をさせてもらったのが懐かしいです。とはいえ、2023年はコロナも明けつつ漠然と業界の先細り感を肌に感じていました。 もともとはゲームエンジニアとしてキャリアをスタートして5年ぐらいだったので、また新しいチャレンジがしたいなと思っていた時期でもあります。会社には黙って転職活動してたりとかもしたのですが、いまいちこれだという転職先も見つからず、あらためてゲーム制作が続けたいかと言われるとそれも違うなぁ…という感じでモチベーションが保てない状況でした。

そこで、「自分で会社やってみるの面白くないかな?」と思ったわけです。人生も30年に差し掛かり、大きなライフステージの変化として挑戦してみる価値があると思いました。

そして「ビール」を事業テーマに選びました。なぜビールかというと、もともと酒造りに興味があったこともありますが、非常に大酒飲みである私に「たくさん飲めて羨ましい、5%のビールでもきつい」という彼女の言葉が刺さったからです。

登記

思い立ったらすぐに行動しようと思い、当時の上長にはすぐに退職の意向を伝え、起業に関する情報を集め始めました。

まずはじめに取り組んだのが、沼津商工会議所が開催する「創業応援塾」というセミナー受講です。これには特典があり、登録免許税の半額措置、持続可補助金の創業枠への応募資格、マル経融資における保証協会の保証、といったメリットがあります。上記の特典があるため人気があり、すぐに定員になります。わたしは商工会議所のホームページを毎日チェックして、応募の開始とほぼ同時に申し込みを済ませました。 セミナー自体は難しいわけではなく、全日程を出席するだけで問題ありません。

そんなわけで2023年の11月に創業塾のセミナーを修了し、いろいろ書類準備を経て、晴れて2024年の1月に株式会社GeekBeerの法人登記が完了しました。

ここまでが創業0年目です。

創業はしたものの、実際の店舗工事は全然終わっていません。1月から10月まではひたすら店舗工事をしていました。振り返ってみると、この工程のコスパが良かったかはよくわかりません。幸いにも電気工事士の資格を持っていたことと自動車の整備経験があったことで、DIYでなんとかしましたが、時間のロスがもったいないので業者に頼んだほうがよかったかもしれません。

工事前

上の写真が工事前の状態です。もともとブティックが入っていたようですが、長い間放置されており、埃臭い雑居ビルの一室という感じでした。

この一室を10ヶ月かけてDIYしたわけですが、やった工程を羅列すると、

といった感じです。この他にも書けないことをいくつかやりました。こうした細々したことは、後人に向けていつか書籍にまとめたいですね。

さて、店舗工事だけに10ヶ月も使い込んだのかというとそういうわけではありません。同時並行して、会社のITインフラ周りを整備したりしました。具体的には、

という感じにweb開発にかなり力を入れていました。エンジニアとして守備範囲を考えると静的と動的で二刀使いできたほうがいいかな、と思ってastroとnext.jsを採用しました。もともとはゲームエンジニアだったのでweb系技術をしっかりと勉強しなおせたことは今後の強みになっていくと思います。(というわけでお仕事あったらください!笑)

昼は工事、夜は開発、みたいな生活が続いたのですが、割りとすべてが初めての経験だったので、進みはかなり悪かったと自覚しています。しかし、この経験は将来必ず再利用できるという自信があったので乗り切れました。

9月の下旬には清涼飲料水の営業申請を保健所に提出しました。結果的には設備不備ということで追加工事が必要になり、正式に許可が出たのは10月の下旬になりました。

それから、これは保健所の指摘があったわけではないのですが、冷凍庫の電源を入れようとしたら3相200Vだったという初歩的なミスがあり、電線工事もやり直しました。3相200Vというのは、一般のご家庭ではまず見ることがない電源です。幸い、店舗天井まで3相線の配線は通っていたので、室内に引き込むだけでよかったのが救いでした。

まあ、10ヶ月の準備に比べたら大したことない修正です。

現状

そういう感じで、12月でこのページを執筆しています。年明けからは本格的にプラントを稼働させて、商品開発のスプリントを回していきたいところです。同時にもともとの目的であるビールの製造も目処が立ちそうです。来年の目標は資金繰りと社員の採用かな、と漠然と思っていますが、ようやく会社らしく動き出せそうな気がしています。

というわけで、長々と書きましたが、一応こんな感じの一年になりました。来年もよろしくおねがします! 

yunoda